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障害を持つ児童・生徒の学習を支援する携帯電話の活用マニュアルを、東京大学とソフトバンクモバイル(東京都港区)が作成した。
携帯電話のカメラや辞書、音声録音、読み上げ、タイマーなどの機能を活用した99の事例を紹介。インターネット(http://www.at2ed.jp/sbm/)で入手できる。
マニュアルは17ページ。自閉症や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、肢体不自由、聴覚障害、視覚障害など9種類の障害別に、携帯電話の17機能の活用方法を一覧表にまとめ、具体的な事例も盛り込んでいる。
読み書きに障害のある子どもは、授業を音声録音して記録したり、テキスト化した授業内容を読み上げ機能を使って音で聞いたりすることができる。視覚障害を持つ子どもには文字や画像の拡大機能が役立つ。コミュニケーション面では、会話が苦手でもメールやカメラで撮った写真を通して意思疎通ができる。
また、筋ジストロフィーなどで手の力が弱くても、電子辞書はページをめくる動作なしに指先で操作できる。タッチパネル型の電話なら手をほとんど動かさずに文字が書ける。手で持たなくても会話できるスピーカーフォンも便利だ。
マニュアル作成のために昨年、全国の養護学校など11校に米アップル社の「iPhone(アイフォーン)」など携帯電話34台を配布。東大先端科学技術センターの中邑賢龍(なかむらけんりゅう)教授(人間支援工学)ら研究室のスタッフが学校に出向き、さまざまな機能を検証してもらった。
ADHDを抱える児童の場合、タイマー機能を使って時間の経過を画面で示すと気が散りにくくなる効果があった。自閉症で会話しない児童が、メールを送ったスタッフの目の前で「きょうは楽しかった。ありがとう」と返信して親を驚かせた例もあった。
中邑教授は「子どもの携帯電話の所持には抵抗感を持つ人が多いが、障害を持つ子どもにとっては社会参加を促進し、劣等感や疎外感を取り除くために有効な道具。学校現場や保護者に活用を浸透させていきたい」と話す。今後、マニュアルをテキストにした講習会を要望に応じて開いていく。
マニュアルの問い合わせはソフトバンクモバイル(0088・21・2000)へ。
